[コラム] 2017.10.31 広辞苑改訂

投稿日:2017-10-31 更新日:

今日の厳選コラムを深堀解説!

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さて、今日の厳選コラムはこちら↓

中日新聞CHUNICHI Web 中日春秋

まずはご一読いただきたい。

 

広辞苑の歴史

 

第1版から60年余。辞書として確固たる地位を築き上げた岩波書店の「広辞苑」。

第1版1955年、第2版1969年、第3版1983年、第4版1991年、第5版1998年、第6版2008年、そして第7版が2018年1月12日予定。約60年間、日本人に日本語を教え続けてきた広辞苑が、新たな日本語を載せて生まれ変わる。

本コラムで興味深いのは、「広辞苑の改訂は世相を映す」ということ。果たしてそうなのか。直近の改訂を確認してみる。

 

広辞苑の改訂 第6版2008年

 

コラムに紹介されていた「風評被害」もそうだが、確かに悪い言葉が目立つ。

世界金融危機に直面していたタイミング。各企業もとにかく厳しかったのだろう。「内部告発」「パワーハラスメント」「サービス残業」「金融商品取引法」。ひどい言葉が並んでいる。

不景気は人の心をも寒くしてしまうのだろう。「いいとこどり」「逆切れ」「自己中」「うざい」。

そんな時代に嫌気がさすのも当然。「統合失調症」「引き籠り」「ニート」。

そして人々は攻撃的になっていく。「クレーマー」「自爆テロ」。

 

確かに、そのまんま、時代を映している。

 

広辞苑の改訂 第7版2018年1月12日

 

そして今、新たな言葉が登録されようとしている。

本コラムにも紹介されている通り、全員の心に刻むべきは「東日本大震災」、そして「熊本地震」。これだけは絶対に忘れてはならない。そして第6版の名残を感じさせる「ブラック企業」「戦力外」「限界集落」。まだまだ景気は回復していないようだ。

しかし、意外にも目立つのはそれ以外。大きく2つ、気になるカテゴリーが。

①SNS等のネット関連

「自撮り」「アプリ」「クラウド」「スマホ」「ツイート」「ブロガー」「メアド」「ビットコイン」。これもまた時代の発展をそのまま物語っている。第6版改訂時の新語は「着メロ」「メル友」だったことを考えると、信じられないほどの急速な発展が感じられる。「着メロってw」と、前回の改定時の新語すらもう古臭くなっている。

②容姿や、人間関係、色恋関連

「お姫様抱っこ」「小悪魔」「婚活」「勝負服」「立ち位置」「ちゃらい」「乗り乗り」「万人受け」「惚れ直す」「無茶ぶり」「サプライズ」「ネイルサロン」。バブリーな印象を受けるが、どこか人の目を気にしている感じもする。上述のSNS等のネット関連の発展から、「見られ方」が気になってしまう時代になったのか。「スルー」という言葉も新語として登録されるが、これもまたLINEの既読スルーからきたものかもしれない。

①、②から感じるのは、人間の興味が、経済から個人に置き換えられてきているということ。時代や環境のせいにするのではなく、今の時代をどう楽しんで生きていくか。ゆとり世代の意外な強かさが見てとれる。

反面、人目を気にして生きるのは窮屈だろう。約10年後の第8版では、もっとスケールの大きい新語が誕生していることを祈りたい。

 

ちなみに…

 

「スマホ」は追加されるが「ガラケー」は追加されない。少し寂しさを感じる。最近では「ガラケー」のことを「フィーチャーフォン」というらしい。

ここにきて、電池消費量やコスト面から、ガラケーが再び脚光を浴び始めているそう。若い世代にも電話とガラケーの「2台使い」をしている人も多い。

そこで、「フィーチャーフォン」という、海外では「特色を持った高機能な携帯電話」を指す言葉によって、ネガティブな印象を一掃し、巻き返しを図ろうという狙いがあるとのこと。

次の改訂では「フィーチャーフォン」の追加もあるのだろうか。スマホユーザーだが、ガラケー時代も生きてきた私にとっては少し応援したい気持ちもある。私は使わないが、10年後も細々とでも生き残っていてくれたらと思う。

 

まとめ

 

本コラムでは、「言葉の獲得は、人を楽にし、自由にする」という内容も語られている。言葉の大切さ、日本語の面白さを改めて感じるきっかけとなった。

2018年1月12日、広辞苑改訂は大きなニュースとなるのか。それとも、今の時代、紙の辞書など注目を浴びることはないのか。どっちに転ぶかはわからないが、きっと多くの分析がされることと思う。今回の改訂に対してどんな意見が出てくるのか。そこも楽しみにしていようと思う。

 

関連

 

日本語に興味がある方、広辞苑に興味がある方に是非おすすめの作品。

三浦しをん「舟を編む」 2012年本屋大賞第1位、2013年日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか最多6部門受賞作

有名な「右」の説明等、興味深い話もたくさん登場する本作。

「言葉」がいかに難しいか、そして面白いかを教えてくれる。広辞苑改訂のこのタイミングで、是非この作品も観賞いただき、改訂に至るまでの苦労なども理解していただけたらと。

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